ソニー純正の高倍率ズームレンズ【E18-200 F3.5-6.3 OSS (SEL18200)】を買ってから来月で丸3年になります。

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SONYa6000_XperiaXZ2
購入から3年の間にこのレンズで撮影した写真の枚数は約35,000枚。最近は連写で撮影することが減り、枚数はさほど多くはありませんが、最低でも週に2~3日は使用しています。

レンズの扱いにも慣れ、購入直後に書いた記事とは少し印象の変わった点もあるので、改めてまとめました。

▼購入直後の記事






広角から望遠まで撮れる倍率

これは買った直後の記事でも書きましたが、やはりいいです。200mmはそこそこ遠くまで届きますし、18mmというのもこれまた広く写るので、このレンズ一本で大抵のものは撮れます。
広角18mm
DSC06667(3)_Mark
Aperture: ƒ/7.1,  Focal Length: 18mm,  Exposure Time: 1/500, ISO: 100
広角端は18mm(27mm相当)で、風景を撮るにも十分な画角が得られます。
写真の撮影情報について:
Apertureは「絞り」、Focal Lengthは「焦点距離」、Exposure Timeは「シャッタースピード」のことです。a6000のセンサーサイズはAPS-Cなので、35mm(フルサイズ)版換算の焦点距離を求めるには表示の焦点距離に1.5を掛ければOK(例えば表示が50mmなら75mm、200mmなら300mmです)。Croppedは「トリミングあり」です。

DSC05684_Mark
Aperture: ƒ/5.6,  Focal Length: 18mm,  Exposure Time: 1/500, ISO: 100
のびのびとした青空も表現出来ました。
180614AEON
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 18mm,  Exposure Time: 1/800, ISO: 100

望遠200mm
181029セキレイ
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/320, ISO: 200, Cropped
野鳥にはあまり近くに寄ることが出来ないため、200mmという望遠域が役に立ちます。

181126Shrike
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/320, ISO: 800, Cropped

DSC00789_Original_Mark
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/400, ISO: 400
200mm(300mm相当)で月に寄れるのはこれが限度です。そのため、a6000での最大解像度の24メガピクセルで撮影し、大きく切り取ったのが下の写真です。
181114Moon
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/400, ISO: 400, Cropped
切り取り後。月撮影がメインの場合は200mmよりもう少し長いレンズが必要ですね。

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モータースポーツ撮影に200mmは果たして足りるのか?

私がこのレンズ、SEL18200を買う前に一番気になっていたのが「望遠200mm(300mm相当)は果たしてモータースポーツの撮影に十分な焦点距離なのか」でした。写真共有サイト・Flickrで他の写真家が撮影した情報を見ると500mm相当のレンズを使用した人が圧倒的に多く、どうも足りないような気がしたからです。
結果として、私にとっては十分だということが、2016年のSuper GT第3戦もてぎで分かりました。
161112MotegiNo15Drago
Aperture: ƒ/8,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/800, ISO: 1000
ツインリンクもてぎのダウンヒルストレートエンド。G指定席(イン側)で撮影。ダウンヒルストレートはもてぎの中で最もマシンに近い観戦スポット。焦点距離200mmのレンズでも十分に足りました。この写真は切り取りなしです。

161112WedsRCF200mm
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/1250, ISO: 640
マシンがイン側を通るかアウト側を通るかで距離が随分と違い、イン側を通るマシンを200mmで撮ろうとするとはみ出しました。そのため、150mm前後で撮ることが多かったです。この写真も切り取りなし。ただ、S字や130Rなどのハイスピードコーナーは観客席から距離があるので、200mmでは足りないかも知れません。

161112もてぎズーム倍率目安画像
18mmで撮影した写真を他の焦点距離で撮影すると、ご覧の様な倍率になりました。モータースポーツ撮影にこのレンズを使おうと思っている方の参考に少しでもなれば嬉しいです!

▼この画角で実際に撮った写真は以前の記事に載せたので、こちらもぜひご覧ください。



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ズームレンズとしては驚きの綺麗な描写

これは3年使っても満足のレベルです。もちろんF値が2以下の開放レンズにはボケも描写のシャープさも敵いませんが、ズームレンズとしてはかなり綺麗な方だと思います。
161202SparrowRicePolishingLeft
Aperture: ƒ/8,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/400, ISO: 1250

160301GrayStarlings
Aperture: ƒ/10,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/3200, ISO: 3200, Cropped

160410オオジュリン
Aperture: ƒ/13,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/320, ISO: 400, Cropped
近所の公園で見つけたオオジュリン(?) 保護色で周りの景色にすっかり溶け込んでいる被写体にもピントが合いました。

160410オオイヌノフグリ
Aperture: ƒ7.1,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/320, ISO: 250

160403YellowBlossomsInThePark
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 112mm,  Exposure Time: 1/200, ISO: 100, Cropped

161015GrassInVacantLot
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/320, ISO: 100
150mm以上の望遠域+絞り開放で撮ると背景のボケが丸くなり、光はキラキラと輝いて見えます。

160410CherryBlossomsShrine
Aperture: ƒ/9,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/160, ISO: 800

160907RoseInTheDark
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 107mm,  Exposure Time: 1/500, ISO: 100, Cropped
夕陽を浴びている庭のバラ。露出を敢えてマイナス補正して、背景を暗くしてみました。

180304FluffySora
Aperture: ƒ/5.6,  Focal Length: 88mm,  Exposure Time: 1/60, ISO: 1600
少し離れたところからズームして撮影した愛猫ソラです。ピントが完全に合わなかったことがかえって柔らかな印象の写真になりました。

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描写の歪み

購入直後には気付きませんでしたが、広角端で撮ると四隅が若干歪み、暗くなります。ただキットレンズほどの歪みではないです。 
170605WarpedImage
Aperture: ƒ/4.5,  Focal Length: 18mm,  Exposure Time: 1/1000, ISO: 100
広角端18㎜、縦で撮影した写真。左下に写っているトヨタ・アルファードにご注目。
170605Alphard
実車以上に高さがあり、全長が少し短くなりました。と言っても、ご覧の通り、車好きでもない限り気にならない程度だと思います。

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快速オートフォーカス

やはり速いです。設定さえ間違わなければ、大外しすることはほとんどないです。

170530アブ庭
Aperture: ƒ/8,  Focal Length: 37mm,  Exposure Time: 1/2500, ISO: 1600
飛ぶアブにピントを合わせました。AF-Cモードの半押し追従AFです。

160131PhotographyClassSwan
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 120mm,  Exposure Time: 1/1600, ISO: 320, Cropped
夕方でも見事にピントが合いました。

170118U
Aperture: ƒ/8,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/2500, ISO: 250, Cropped

180614Butterfly
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 188mm,  Exposure Time: 1/2000, ISO: 800
花から花へヒラヒラ舞う蝶も難なくピントが合います。

160403JobanLine
Aperture: ƒ/16,  Focal Length: 120mm,  Exposure Time: 1/30, ISO: 100, Cropped
電車は置きピンで撮ることが多いようですが、これは絞り優先モードで撮りました。

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オートフォーカスが極端に遅くなる場面がある

オートフォーカスが極端に遅くなる場面として、空を背景に、飛んでいるトビやカモメなどを撮るときにはなかなか焦点が合わず、合焦に1秒くらいかかる時があります。望遠端で撮ると特にその傾向が強いように思います。
160522Kite
Aperture: ƒ/8,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/2500, ISO: 250
例えばこんな場面。青空を背景にゆったりと飛んでいる鳶を狙いました。しかし合焦に数秒かかり、ピントが合ったころには鳶はかなり遠くまで行ってしまいました。特に望遠域で起こります。

またフォーカスエリアは「ゾーン」に設定するより、「中央」にした方がピントが早く合います。動くものを撮ることが多い人には特におすすめの設定です。

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意外と明るいので手持ちで色々撮れる

キットレンズと同じ絞り開放値F3.5ですが意外と明るく、弱い照明の結婚式会場でも意外なほど速いシャッタースピードで撮れました。
171111WeddingSweets
Aperture: ƒ/4.5,  Focal Length: 31mm,  Exposure Time: 1/60, ISO: 640
171111WeddinCakeOrnament
Aperture: ƒ/5.6,  Focal Length: 51mm,  Exposure Time: 1/80, ISO: 640

161015SenbaLake
Aperture: ƒ/5.6,  Focal Length: 94mm,  Exposure Time: 1/160, ISO: 320, Cropped
水戸の千波湖。夕方でも手持ち撮影OKです。暗所でもノイズの出にくいα6000ならではの特性とも言えるかも知れません。

181101FlyingWhiteHeron
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 131mm,  Exposure Time: 1/250, ISO: 640

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その他のレンズ機能・特徴

ズームロックスイッチ

レンズを収納した側(広角端)でズームロックスイッチが付いています。これは便利機能というより必需品です。 ただし、ズームロックスイッチは広角端でしか使えません。無段階に止められるとありがたいです。
例えば桜を撮る時、カメラを上に向けるとレンズの重みで望遠側から勝手に広角側に降りてきてしまいます。もちろん手で押さえて撮れば良いのですが、マニュアルフォーカスで厳密にピント合わせしてる最中は力が必要で、長時間の撮影だと操作が難しくなってきます。160410SakuraInPark
Aperture: ƒ/6.3,  Focal Length: 188mm,  Exposure Time: 1/400, ISO: 200 

顔検出が速い

これは3年経った今でも変わりません。顔に合わせて露出を自動的に設定してくれるので便利です。
181218MonkeyFacedetect
サルの置物も顔として認識する時があります。望遠端で起こりやすく、キットレンズでは起こらないので不思議です。

レンズの重さ

524gのレンズはとても重いです。しかもカメラ本体(a6000)が344gなため、バランスもあまり良くないです。しかし、意外と早く慣れました。今では特別重いとは感じませんし、三脚もある程度品質が良いものを使えば、不安定になることはないです。

ちょっと重いズームリングでしたが…

レンズを買ってすぐの頃はズームリングがすごく重く調節に苦労しました。しかし使っていくうちにどんどん軽くなって、今ではカメラを下に向けるだけで勝手に望遠端までレンズが伸びてしまいます。

花を撮るためにカメラを下を向けたり、空や建物を撮るために上を向けたりした時にレンズが動き、ピントを合わせるのに苦労する時がよくあります。
161202AutumnLeavesMaple
Aperture: ƒ/18,  Focal Length: 200mm,  Exposure Time: 1/500, ISO: 640
撮影する時は何時でも水平なものとは限らないのでロックするスイッチがあるか、もう少し動きが硬いといいかもしれません。 

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まとめと使用機材

SEL18200を買ってから、撮りたかった野鳥を綺麗に撮れる機会が飛躍的に増えました。綺麗な写真が撮れるというのは、本当に楽しいです。

まだ夜景や花火など、撮りたい被写体がたくさんあるので、これからも色々な撮影に挑戦していきたいと思います!



本体よりレンズの方が重い、少々重量バランスの悪い組み合わせでもビクともしない、しっかりとした造りで、安心してカメラを固定できます。

SDカードは書き込み速度が速く、評判が抜群に良いサンディスクのものを愛用しています。α6000と同時に買ってから4年半使っていますが、読み込み・書き込みエラーが出たことは一度もありません。

最近iMac21.5インチを買いました。綺麗な画面で、今まで撮った写真を見るのがますます楽しみになりました。
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この記事の英語版>>Versatile Zoom Lens with Crazy Fast AF【Sony E18-200 F3.5-6.3 OSS (SEL18200)】Review After 3 Years

今までの写真記事>>こちら

SEL18200で撮影した写真記事>>こちら


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