遂に…遂にTESOL通信講座を修了しました!!!
長かった…苦しかった…修了出来ないんじゃないかって何度も思いました…。

2015年1月に受講開始し、2019年2月に終えるまで、結局4年2ヶ月もかかったことになります
当記事では最後の課題と4年2ヶ月にも及ぶ講座の内容について書きたいと思います。
TESOLM4AnswerCover



そもそもTESOL講座とは

改めて私が受けた講座についてお話しします。

TESOLは"Teaching English to Speakers of Other Languages"の頭文字で、英語を第二言語として学習する人に英語を教えるための学問で、同時に資格でもあります

私が受講したような通信講座の他、専門学校に通学して取得したり、大学で学ぶことも出来ます。英語を体系的に教える方法を学ぶので、教科書はもちろん英語、課題の提出も全て英語で行われます。

講座によって学習時間は異なり、100時間、120時間、180時間や250時間などがあります。
GlobalEnglishWebsite25Feb19
私が選んだ講座はイギリスにあるTESOL専門学校「Global English」が開講する「180 hour LEVEL 4 TESOL with One-to-One」です

課題はModule1から4の4つに分けられ、Mocrosoft Wordに解答を書き込み、それぞれのModuleが終わるとGlobal Englishのホームページにある自分のページからネット経由で提出。4つのModule全ての成績が50%以上なら無事修了となります。

Global English [外部リンク]
https://www.global-english.com/

受講期間は1年半。それより時間がかかる場合には追加料金を支払い、期間延長をしていく仕組みです。ただ普通、半年から1年くらいで修了する受講者が多いです。

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最終課題Module4の結果と内容

点数

Module 4の結果は…
87%(A⁻)でした!(268点中234点)

前回が88%(A⁻)だったので僅かに下がりましたが、とにかく終えることが出来て満足です。

良かった点

今回も英語の能力を表す"Use of English"で10点満点。

Question 7もよく出来ました。これは現在完了形を取り上げた問題。現在完了形と過去形の違いをどのように説明しますか、の問いに対して150ワード程度で解答するのですが、ここは英語学習者の本領を発揮し、5点満点。

全体的に文法に関する問題は、英語学習者として勉強してきた経験から、難なく答えることが出来ました

また最後の問題Question27の授業の進め方に関する1000ワードのエッセイで40点満点と、納得の結果を得ることが出来ました。

難しかった点

何より難しかったのは、Question13、17と26。1時間のグループレッスンを"Warm-Up"、"Presentation Stage"、"Study Stage"、"Practice Stage"と"Warm-Down"の5つの段階に分け、レッスン計画を立てる問題

生徒のレベルは中級で、生徒の数、国籍は自由に設定し、所定の文法を教えるというもの。
Q13は"Conditonals=条件節"(いわゆる仮定法過去)、Q17は"Prefixes and Suffixes=接頭辞と接尾辞"、Q26は"Present Perfect and Past Simple=現在完了形と過去形"が指定の文法項目です。

講師からの評価は、私のレッスン計画はワークシートを中心とした、"controlled=講師が教える"アクティビティが多すぎるので、台本のないロールプレイやテーマだけ決めた自由な英作文をさせるといった、もう少し生徒が自身の言葉で発信する練習を取り入れた方が良いというものでした

講師の指摘は的を射ていると思います。オンラインでマンツーマンレッスンをしていると、生徒同士で競わせたり教え合ったりするアクティビティが出来ないので、どうしても講師が生徒に教えるスタイルになりがちです。

実際、私のレッスンではロールプレイは学んだ表現の確認のためにやる程度で、英作文は時間的制約から宿題として出しています。

レッスン計画はグループとマンツーマンレッスンの違いを意識して立てることが重要だと思いました。

今回試してみたこと

1時間のレッスン計画を丸ごと立てる問題3問が一人ではどうしても解けず、知り合いのアメリカ人英語講師にお願いして、彼のレッスンを見学させてもらいました

高校生9人とのリーディングを中心とした1時間半のグループレッスン。

おかげで指示の出し方、ヒントの与え方、ペアやグループをどの生徒と組み合わせるのか、そしてフィードバックの伝え方などなど、頭で考えるだけではどうしても見えてこなかったレッスンの進め方がようやく想像できるようになりました
TESOLObservationMemo
▲実際に取ったメモ。授業は全て英語で進められたのでメモも英語です。

この経験は非常に大きく、この見学を境に勉強が一気に進みました。快く見学させてくれた彼には本当に感謝です。

・前回の課題では、レッスン素材はネット上で見つけて、それを基にレッスン計画を立てました。しかし今回はレッスン素材も自分のレッスンで使えるくらいの質のものを作ってみました
PrefixesAndSuffixesaterila
▲接頭辞と接尾辞のレッスン素材。

実際に作って手に取ってみると、欠陥に気付けたり、より良い素材を作るヒントに出会えたりして、素材作りのレベルが上がりました

結局提出した素材は作った素材のほんの一部ですが、今回ボツにしたものもいつか自分のレッスンで実際に使う日が来るかもしれません。

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修了まで実際にかかった時間と費用

今回受講した講座を終えるまでの目安は、講座名の通り180時間です。

しかし、これはあくまで目安で、実際には講師としての経験の有無、生徒として英会話教室に通ったことがあるかどうかでかなり変わってくると思います。

日記に勉強時間を記録しておいたので、集計してみました。何の参考になるかは分かりませんが、一応ここに記しておきます。
Module 1 : 62時間25分
Module 2 : 93時間30分
Module 3 : 79時間20分
Module 4 : 126時間48分
合計:362時間3分
体調が悪すぎて、勉強をたったの1分も出来なかった月が、なんと5ヶ月もありました。それを考えれば毎日30分ずつでも出来れば、修了まで4年以上もかかることはないでしょう…。

また私の場合は英会話教室に通ったことがなく、最終学歴も定時制高校卒なので、エッセイの書き方やグループレッスンの仕方など、生徒としての経験もほとんどなく難しかったです。

現在もマンツーマンでレッスンをしているので、生徒同士でスピーキング練習や答え合わせをさせるとか、そういったアクティビティを考えるのは困難を極めました。

費用
講座の受講料は1年半で332ポンド、日本円で63,129円

その期間に修了できれば追加料金はありません。私の場合は前述の通り、4年2ヶ月もかかったので、2年9ヶ月の延長が必要になりました。延長にかかった費用は57,517円

合計で120,646円でした

受講期間延長にかかる費用は期間によって異なり、7日、30日、60日、90日と180日から選べます。私は割安な180日ずつ延長。180日延長の費用ほ当時65ポンド、日本円で大体10,500円くらいでした。

あと修了証はPDF版を無料で発行してくれますが、記念に紙版を発行してもらいました。こちらは講座代とは別に20ポンド(3,018円送料込み)でした。

延長で倍近いお金がかかってしまったのは残念ですが、一生ものの資格なので十分に価値はあり、最後まで頑張って本当に良かったです。

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最終結果

Module 1 : 122 / 151 点 81% (B+)
Module 2 : 139 / 173 点 80% (B+)
Module 3 : 219 / 248 点 88% (A-)
Module 4 : 234 / 268 点 87% (A-)
合計 : 714 / 840 点 85% (A)

最終結果には小さいプラスもマイナスもつかないようなので、総合結果85%(A)という成績になりました。(A)は85%以上からなのでギリギリです。

去年あたりから修了さえ出来れば結果なんてどうでもいい!と思っていましたが、やはり頑張った結果がこの好成績に繋がったというのは嬉しいです。

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本講座を通して学んだこと

当初はマンツーマンレッスンの仕方さえ学べれば良い、と思っていました。

しかし勉強が進むにつれウォームアップの仕方、メインとなる学習時間への円滑な移行の仕方、具体的なレッスンの目標とテーマを設定することの大切さなど、それまであまり重要視していなかったことがレッスン成功の鍵を握る要素だということが分かってきました。

課題を解くために必然的にたくさんのESLの記事や本を読んだので、その時に見つけたアクティビティは、実際のレッスンでもかなり役に立っています。

また膨大な英語のESLサイトの記事から、自分に必要な情報を早く見つける力も付きました。これは今後TOEICのリーディングに活きてくるのではないかと期待しています

それからエッセイの書き方も練習になりました。500ワードから1000ワードのエッセイが3本、200ワード程度のエッセイは10本以上書いたので、英作文力は間違いなく上がりました。

さらにModule 2以降はアメリカ人の友達にエッセイやレッスン計画のほとんどを添削してもらいました。後半に進むにつれ、添削箇所かどんどん減り、上達を感じました

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まとめ

私は日本人で、これからも日本国内で英語を教えていくつもりなので、TESOLは資格としてはあまり役に立たないと思います。

しかし苦しみながら4年以上もかけて取得したこの経験は、今後、講師生活を続ける上で何かの役に立つのではないかと思います

なにはともあれ、無事修了までこぎ着けられてほっとしています。しばらく休んで体調が回復したら、今度は英検1級に再挑戦します!がんばります!

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この記事は英語版もあります>>Finally Finished My TESOL Course!! & a Summary of What I Learned

前回の記事を読む>>TESOL講座 ようやく4分の3を終える

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