私の持病である、筋痛性脳脊髄炎[ME] (別名:慢性疲労症候群[CFS])が一体どういった病気なのか、とっても分かりやすく描かれたコミックエッセイが、今月発売になりました。
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その名もずばり「ある日突然、慢性疲労症候群になりました」。
著者はご自身も重度の慢性疲労症候群 (以下ME/CFS)患者である「ゆらり」さん。
その病名からは似ても似つかない激烈な症状に襲われながらも、何とか生き延びる術を見つけるお話です。
著者であるゆらりさんが重度のME/CFS患者であるがゆえに、内容はとてつもなくヘビーですが、かわいらしいくまさんの話し方は優しく、どことなくユーモラス。ついつい耳を傾けたくなり、時にはクスりとさせられるところがあり、とても面白いです。
しかも内容はME/CFS患者が体験する身体的な症状(強烈なだるさ、頭痛、熱、めまい、気分の悪さ、免疫機能・筋力低下 etc.)に加え、心理的な辛さ(無理解、偏見、孤独 etc)も、誇張なくいい意味で冷静に描かれており、理解しやすいです。
また巻末の「かいせつ」を寄稿されている監修の倉恒弘彦(くらつね ひろひこ)先生は、ME/CFSの研究ではその名を知れた名医。そんな先生が監修されているだけあり、当事者としての経験だけでなく、医学的根拠も挙げられていて、情報の信頼性も高いです。
そのため、しんどさをいくら訴えても「怠けてる」「甘えてる」「根性が足りない」と言われることが多いです。
このコミックは著者自身がME/CFS患者であることから、ほとんどの当事者が一度ならず経験する辛さ、しんどさをくまさんが様々な比喩表現と視覚的に理解しやすい描写で伝えています。
診断を受けるまでにいくつもの病院をたらい回しにされたり、必死で健常者のふりをし続けてくたびれ果てたり、慢性病や難病を持つ人にとっての"あるある"が多くあり、共感できるポイントたくさんです。
しかし、お伝えする前からME/CFSの存在を知っていた人はほとんどいません。
ME/CFSは、ちょっとした活動後にさえ起こる激烈な疲労感や痛みにより、家から出られなくなることが多く、寝たきりになる場合もあります。また、光や音の刺激に極端に弱くなることも多く、情報を発信することは困難を極めます。
そのためME/CFSの情報は、発信しやすい媒体であるネット上ですらまだまだ少ないです。
やはり当事者としては、ME/CFSが重大な身体的疾患であることを多くの人に知ってもらいたいです。そして、患者を取り巻く実情が分かりやすく描かれたこのコミックが、その役に立ってくれると思います。
ME/CFSは見た目では分からない病気のため、体調不良を人に理解してもらえないことについて:
おっしゃる通り。体調不良を行きたくない、やりたくないの言い訳にしてる、ってよく言われました。
障害手帳取得、公営住宅入居など大変な仕事を終えて、とりあえず命をつなぐことができたものの、ほぼ寝たきり状態まで悪化したくまさんの一言:
私も診断を受けられたとき、心底ほっとしました。それまでいくら頑張っても、人には病気だと信じてもらえず、気持ちの問題にされ、悔しい思いをたくさんしました。
でも診断を受けたことで、人に対しても自分に対しても自分は怠けているわけでも、気持ちが弱いわけではないことを心から思えることが出来たからです。
文字だけでは伝えられない痛み、辛さや苦しみが、視覚的にも分かりやすくまとめられています。
なので、この記事のタイトルにも書きましたが、ME/CFSの当事者、家族、親戚、友人、医療・福祉関係者だけでなく、全人類に読んでもらいたいです!
また原因不明の体調不良が続いていて、もしかするとME/CFSかもしれないと思っている人もぜひ読んでみてほしいです。ME/CFSにどんな症状があるのか分かりやすく描かれているので、とても参考になります。
一人でも多くの方に、この病気とその患者を取り巻く現実を知ってもらえますように。
▼ME/CFS患者の闘病&日常ブログ始めました[URLをクリックすると開きます]
ME Life is Like...
https://melifeislike.blog.jp/
このコミックに載っている4コマ漫画の英訳も掲載していますので、ぜひご覧ください。
私が筋痛性脳脊髄炎と診断された直後に書いた記事>>慢性疲労症候群と診断される | Diagnosed with Chronic Fatigue Syndrome
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その名もずばり「ある日突然、慢性疲労症候群になりました」。
著者はご自身も重度の慢性疲労症候群 (以下ME/CFS)患者である「ゆらり」さん。
どんな内容?
健康だけが取り柄だったくまさんが、風邪のような突然の体調不良をきっかけに、ME/CFSを発症。その病名からは似ても似つかない激烈な症状に襲われながらも、何とか生き延びる術を見つけるお話です。
著者であるゆらりさんが重度のME/CFS患者であるがゆえに、内容はとてつもなくヘビーですが、かわいらしいくまさんの話し方は優しく、どことなくユーモラス。ついつい耳を傾けたくなり、時にはクスりとさせられるところがあり、とても面白いです。
しかも内容はME/CFS患者が体験する身体的な症状(強烈なだるさ、頭痛、熱、めまい、気分の悪さ、免疫機能・筋力低下 etc.)に加え、心理的な辛さ(無理解、偏見、孤独 etc)も、誇張なくいい意味で冷静に描かれており、理解しやすいです。
また巻末の「かいせつ」を寄稿されている監修の倉恒弘彦(くらつね ひろひこ)先生は、ME/CFSの研究ではその名を知れた名医。そんな先生が監修されているだけあり、当事者としての経験だけでなく、医学的根拠も挙げられていて、情報の信頼性も高いです。
このコミックのすごいところ
ME/CFSは見た目では分かりません。猛烈なだるさや痛みに耐えていても、単に不機嫌に見られたり、微熱があるときはかえって顔色が良く見えたりします。そのため、しんどさをいくら訴えても「怠けてる」「甘えてる」「根性が足りない」と言われることが多いです。
このコミックは著者自身がME/CFS患者であることから、ほとんどの当事者が一度ならず経験する辛さ、しんどさをくまさんが様々な比喩表現と視覚的に理解しやすい描写で伝えています。
診断を受けるまでにいくつもの病院をたらい回しにされたり、必死で健常者のふりをし続けてくたびれ果てたり、慢性病や難病を持つ人にとっての"あるある"が多くあり、共感できるポイントたくさんです。
知ってもらうきっかけに
私は2016年にME/CFSの確定診断を受けてから、当ブログやツイッターを始め、実際に会った人たちに私自身がME/CFS患者であることをできる限り伝えるようにしています。しかし、お伝えする前からME/CFSの存在を知っていた人はほとんどいません。
ME/CFSは、ちょっとした活動後にさえ起こる激烈な疲労感や痛みにより、家から出られなくなることが多く、寝たきりになる場合もあります。また、光や音の刺激に極端に弱くなることも多く、情報を発信することは困難を極めます。
そのためME/CFSの情報は、発信しやすい媒体であるネット上ですらまだまだ少ないです。
やはり当事者としては、ME/CFSが重大な身体的疾患であることを多くの人に知ってもらいたいです。そして、患者を取り巻く実情が分かりやすく描かれたこのコミックが、その役に立ってくれると思います。
ME/CFSあるある
私が共感した点はほぼ全部なのですが、その中でも特に印象に残った内容をいくつかご紹介します。ME/CFSは見た目では分からない病気のため、体調不良を人に理解してもらえないことについて:
"でも信じてもらえない…どんなにしんどさを説明しても…やりたくない言い訳にしか受け取ってもらえない…それが一番悲しかった…" P48
おっしゃる通り。体調不良を行きたくない、やりたくないの言い訳にしてる、ってよく言われました。
障害手帳取得、公営住宅入居など大変な仕事を終えて、とりあえず命をつなぐことができたものの、ほぼ寝たきり状態まで悪化したくまさんの一言:
"以前ほとんど寝たきりに近かった時と違い…心は穏やかだったのです…病気だと信じてもらえる、認めてもらえるという安心感は大きいです。
今まで…病気だって言っても…信じてもらえなかった
でも…でも…ようやく…病気だって…障害者だって…認めてもらえた" P141
私も診断を受けられたとき、心底ほっとしました。それまでいくら頑張っても、人には病気だと信じてもらえず、気持ちの問題にされ、悔しい思いをたくさんしました。
でも診断を受けたことで、人に対しても自分に対しても自分は怠けているわけでも、気持ちが弱いわけではないことを心から思えることが出来たからです。
まとめ
文字だけでは伝えられない痛み、辛さや苦しみが、視覚的にも分かりやすくまとめられています。
なので、この記事のタイトルにも書きましたが、ME/CFSの当事者、家族、親戚、友人、医療・福祉関係者だけでなく、全人類に読んでもらいたいです!
また原因不明の体調不良が続いていて、もしかするとME/CFSかもしれないと思っている人もぜひ読んでみてほしいです。ME/CFSにどんな症状があるのか分かりやすく描かれているので、とても参考になります。
一人でも多くの方に、この病気とその患者を取り巻く現実を知ってもらえますように。
▼ME/CFS患者の闘病&日常ブログ始めました[URLをクリックすると開きます]
ME Life is Like...
https://melifeislike.blog.jp/
このコミックに載っている4コマ漫画の英訳も掲載していますので、ぜひご覧ください。
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