2019年に英検1級に合格した私ですが、長年悩んでいたことがあります

「パス単やキクタンなどの単語帳を使わないと、1級には合格できないのではないか?」ということです。
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ネットで検索すると出てくる英検の語彙問題対策といえば、単語帳が定番中の定番。それ以外の方法は聞いたことがなかったので、それ以外の方法は間違いなのかと思ったこともあります。

しかし、当記事のタイトルにもあるように私は結局、単語帳を使わずに合格することが出来ました。ついでに言うと、4級から1級まで6階級を通して単語帳は使いませんでした。

当記事は同じような悩みを抱えている方へ贈る、英検語彙の増やし方についてのまとめです



なぜ単語帳を使わなかったのか?

私がなぜ王道とも言える単語帳を使った学習が出来なかったか、その理由は・・・

「つまらなかった」からです。

単語帳にある英検1級語彙一覧をひたすら見たり読んだりして覚える学習がとにかく退屈で、どうしても単語が記憶に残りませんでした。(結局、パス単50ページでギブアップ。)

それに加えて、語彙の学習において私の目標は常に覚えた単語・表現を実際の場面で「使えるようになる」こと。単語帳を使って日本語訳だけ答えられるようになっても、あまり意味がないと感じていました

もともと好きなこと以外、出来ない性格なので「ではどうしたらいいか」と考えて実践したのが、これからお話しする5つの方法です。

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語彙を増やす5つの方法

①英英辞典を使う。

②過去問の語彙問題に出てきた単語・表現の意味を片っ端から調べる。

③英検1級語彙で自分なりの例文を作り、ネイティブにみてもらう。

④英字新聞・洋書・海外ドラマに出てきた知らない単語はポストイットに書いて、箪笥や壁に貼っておく。

⑤ブログやSNSに日英両方で投稿。

詳しく解説します!

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①英英辞典を使う

英検1級語彙ともなると、日本語に訳すと意味が全く同じに見えてしまう表現がたくさんあります
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例えば、petulant, peevishと bad-temperedはいずれも「怒りっぽい」と英和辞典に載っていますが、オックスフォード現代英英辞典によると:
petulant:
bad-tempered and unreasonable, especially because you cannot do what you want
特に自分のしたかったことが出来ないときになる機嫌の悪く、分別に欠けた状態

peevish:
easily annoyed by unimportant things
ささいなことでイラつく

bad-tempered:
often angry; in an angry mood 
すぐに怒る;またはその怒った状態
という具合にどんなふうに怒りっぽいのかが、英和辞典より理解しやすいです

また普段から英英辞典で語彙に触れていると、実際に英会話で言い換えが利くようになり、たとえ自分の言いたかった単語がとっさに出てこなくても、他の言葉で言い換えが出来ることが多くなります。

つまりスピーキングの向上にも役に立ちます。ちょっとしたことですが、この積み重ねが二次試験にも活きてくるので、英英辞典の活用は本当におすすめです

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②語彙問題に出てきた単語・表現全調べ

問題集は過去問がメインです。
過去問に出題された語彙はつまり本試験に"必ず出た"語彙なので、それを使って覚えるようにすると効率が良かったです。
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英検1級語彙に限らずですが、単語には2つ以上の用法のある場合がほとんどです。(例: address「名詞:住所;式辞 / 動詞:話しかける;(問題などに)対処する」)

そのため英語→日本語訳という、単語とその和訳だけ覚えても実際にはほとんど使えません。また覚えた用法とは別の用法で出題されると、試験でも正解するのは難しいです。

そのため、私は単語を覚えるときは必ず例文と一緒に覚えるようにしました。そうすることでその単語・表現が使われる状況と実際の使い方が自然と身に付くからです

私自身、1級語彙を調べる際は、必ず例文と一緒にノートにまとめていました。
英検1級の試験形式に慣れるために買った総合問題集も使って学習しました。

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③英検1級語彙で例文を作り、ネイティブにみてもらう

厳密に言えば、辞書で調べ、さらにネットで調べても覚えられそうな例文がない場合に、その単語で英作文をして、ネイティブの友人に添削をしてもらいました

どうしても英作文ができないときは例文を作ってもらいました。そしてその単語の使用頻度や、どのくらい一般的な語彙かも合わせて教えてもらいました。

例えば、"wane"という単語を覚えたかった時、友人に聞くと「waneは普段あまり使うことはなくて、私の場合は"wax and wane"という慣用的な使い方しか知らない」と教えてもらいました。

それにより、"wax and wane"という慣用表現さえ覚えておけばOKなことが分かり、覚えるのが楽になりました。

私の場合、人見知りな割に人と話すのは大好きなので「○○さんがこう言っていたな」という、相手とその時どんな話をしたかという情報と共に記憶に残りやすいです

人と話すのが好きな人にはぜひおすすめしたい方法です。
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ネイティブの友達がいない、という場合にはHiNative、Lang-8、italki、HelloTalkなどの投稿機能を使ってネイティブユーザーに聞いてみるのもありです

▼HelloTalkの紹介記事は以前書いたので良かったらぜひ読んで下さい

確実に答えが得られるとは限りませんが、英語で聞くこと自体、かなりの練習になります。

もちろんオンライン英会話でネイティブの講師に聞くのも効率が良いですね

ネイティブ在籍のオンライン英会話スクールは、DMM英会話 (ネイティブプラン)、Camblyエイゴックスitalkivipabcなどがあります。

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④英字新聞・洋書・海外ドラマに出てきた知らない単語はポストイットに書いて、箪笥や壁に貼っておく

単語表現を覚えるには、繰り返し繰り返し、何度もその言葉に触れることが大切です。一度見たり聞いたりしただけで覚えるのは、ごく一部の天才を除いて無理です。

そこでポストイットの出番です。

5 × 5cm 位の大きめのポストイットに覚えたい単語・表現を、例文と一緒に書いて箪笥や壁に貼っておいて、いつでも見えるようにしました

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▲どの洋書や海外ドラマに出てきたものか、出典は必ず書きました。例文を音読するたびにどんな状況で使われていた語なのか、思い出す助けになるからです。(weltを例にすると、意味は赤字で記し、緑字で出典を書きました。この単語は"Divergent"という洋書の272ページに出てきたことが分かります。日付は絶対に必要ではないですが、どのくらいの時間を掛けて記憶できたか参考になるので、記しておきました。)

目についたら毎回ぼそぼそと音読練習
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▲語彙問題に注力していたころは、こんな感じ(再現)で箪笥や壁にポストイットを貼り付けていました。毎日増え、ピーク時はこれの3倍くらいの数を貼っていました。部屋中ポストイットです。

自室の箪笥や壁なら毎日必ず目に触れるので、かなりの頻度で語彙に触れることが出来ます

単語を見ただけで例文を言えるようになったら剥がして、別の場所に保管しておきました。
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▲こんなふうにノートに貼り付けてあります。

ポストイットの数だけ達成感を得られるので、やる気維持の点でも役に立ちました。

この記事を書くにあたって2012~2014年の間に覚えたポストイットを久しぶりに見ましたが、そのほとんど覚えていたので、定着率はかなり良いです。

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⑤ブログやSNSに日英両方で投稿

前述の「人と話すと覚えやすい」ことと共通する部分はありますが、ブログやSNSに投稿することで覚えた単語も多くあります

以前、読んだ洋書のレビュー記事を書いたのですが、英検1級語彙学習の真っ最中に書いた記事では "subsist"、"exhilarate"や"effeminate"など、英検1級語彙を自然に使えており、我ながらよく書けてます。

▼ちなみにその頃の記事の一つがこちらです

こうして書くことで、記憶に定着した語彙はたくさんあります。インプットだけの学習ではこれだけ多くの表現は覚えられなかったと思います。

あと覚えたい英検1級単語がある場合は、とりあえずその単語を使って例文を作ったり、ブログやSNSの投稿内で使えないか必ず確認してから書いていました。

地道な作業の連続で面倒なこともありましたが、それでも様々な形で語彙に触れることで、飽きることなく続けられたことが1級合格に繋がりました

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まとめ

いかがでしたか?

単語帳という定番の学習法が合わないからといって、英検1級を諦めるのは早いです。自分に合った方法が必ずあるはずなので、ぜひ色々な方法を試してみて下さい。

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