ジェームス・M・バーダマン著の『日本人の英語勉強法』のオーディオブックを聴きました♪
自分にとって英語が「使える」のはどういうことかを明確にした上で目標を決め、それから英語学習に取り組む大事さを説かれています。
いま英語力の伸び悩みを感じている人、なんとなく英語を学んでいる人、目標をなかなか達成できない人に特に参考になる本だと思います。
当記事ではこの本の感想をまとめます!
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一例として、社会人が "I am a university student.= 私は大学生です" という表現を練習して覚えても、それを使う機会にはなかなか出会えないため、効率が悪いということ。
もちろんこれは極端な例ですが、実際、「将来英語を必要になるかもしれない」と漠然とした意識で学習をしていると起こりうることです。
そこでジェームスさんは、社会人が仕事で英語を使えるようになるには、メールの表現・同僚とのスモールトークで使う表現など自分が使う場面に合わせた学習をした方が使えるようになると書かれています。
他の例としては、「海外旅行で困らないようになりたい」という目標の場合、学ぶ必要があるのは買い物や移動の時に使う表現といった具合です。
私も氏の意見に賛成で、今英語学習で伸び悩みを感じている人は、「今自分にとって必要な英語」は何か考えて、具体的な目標を設定すると良いのではないかと思います。
当面、英語を仕事で使う必要がない場合は、オンライン英会話を受講し「レッスンを初めから終わりまで全て英語で受けられるようにする」という目標を設定してもよいと思います。
するとどんな表現を学べは良いか具体的になり、また習熟度もレッスンのたびに確認できるので、モチベーション維持にも繋がります。
わからない単語だらけの英字新聞や雑誌を読んでも、単語の意味を調べることに時間がかかってしまい、非効率的。結局、面倒になってしまい、読むことをやめてしまうのがオチ。
そのため、日本語の解説がついているもの、日本の内容を扱っているのものを活用する、というのがジェームスさんのおすすすめ。
同様に、難しすぎるニュースの聞き流しや、闇雲に映画をたくさん見ることは英語力アップにつながらない。これは私も同意見です。
ただ少し意外だったのが、ジェームスさんは洋楽や洋画が英語学習の教材には不向きとしていることでした。
洋楽の歌詞は詩的で、日常会話で使うには不自然な表現が多く、学習教材として使うには効率が悪い。また自分なりの解釈で使おうとすると間違って使ってしまう危険性もあり。
というのが氏の意見。
また映画も作られたセリフで、ネイティブの自然な会話と言えない場合が多く、これまたそのままは使えないとのこと。
確かに日本の音楽や映画では「きみ」や「あなた」はよく出てきますが、実際の会話ではほとんど使うことはないですからね。
ただ私は洋楽を聴くのが好きで、歌詞を教材としてディクテーションをしています。今も継続中ですが、その数730曲!
最初の頃は、曲を聞き取って紙に書き、答え合わせが終わるまで1曲2時間ほどかかっていたのが、現在では15〜20分で終わるようになりました。
ディクテーションによって初めて知った表現は数知れませんし、"a"と"the"の聞き分けの精度も上がりました。
ただ、洋楽も洋画も教材としてではなく、楽しめるならOKというのがジェームスさんの意見。
洋楽で英語のリズムや感覚を培ったり、映画で英語圏の文化を学んだりするのは十分可能なので、自分が楽しめる範囲で上手に使うのは十分にアリとのことです。
確かに脳の発達の関係もあり、子供のうちに英語を学んだ人に比べると発音の良さや吸収の早さは違いがありますが、大人になってから英語を学ぶ人のモチベーションの高さや背景知識の豊富さで英語を使えるようになった人をジェームスさんは見てこられたとのこと。
それから、人が1度覚えたことを忘れずにいられる時間を曲線グラフにした「エビングハウスの忘却曲線」。これによると人間は20分後には42%忘れ、1時間後には56%忘れ、1日後には74%忘れるというデータがあるそうです。
このことから、学んだことを長く覚えているためには、時間を空けずに復習することが大事とジェームスさんは説いています。
これは私自身も感じていて、NHKラジオ講座で英語学習をしていた頃は、1回の放送を必ず2回聴いていました。1回目を聴いた後、2回目を聴くのは大体1週間後。
このくらいの感覚をあけると記憶が薄れ始めるものの、がんばれば思い出せるくらいだったので、記憶を定着させるにはちょうど良かった気がします(あくまでも私個人の感覚です)。
この章を聴いていてふと、私のレッスンでももう少し復習の割合を増やすと良いかもしれないと思いました。
私は同じことを繰り返すとすぐに飽きてしまうので、レッスンでも新しいことをどんどん取り入れたくなってしまいます。
しかし、手を変え品を変え自然と復習させるようなレッスンができたら、今よりさらに生徒さんの力を伸ばしていけるのではないかと思いました。
今後、自分のレッスンでは復習の割合を増やしてみたいと思います。
目標を明確にする方法、自分に合った教材のレベルが何か、どんな風に英語に触れる頻度を増やすことができるのか、具体的な内容はぜひ本書を読んで(聴いて)確認してみてください。
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自分にとって英語が「使える」のはどういうことかを明確にした上で目標を決め、それから英語学習に取り組む大事さを説かれています。
いま英語力の伸び悩みを感じている人、なんとなく英語を学んでいる人、目標をなかなか達成できない人に特に参考になる本だと思います。
当記事ではこの本の感想をまとめます!
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自分にとっての「英語が使える」を明確にする
一貫して説かれているのは、英語は自分の環境で使う表現から覚えていくのが定着しやすい(=効率的に学べる)ということです。一例として、社会人が "I am a university student.= 私は大学生です" という表現を練習して覚えても、それを使う機会にはなかなか出会えないため、効率が悪いということ。
もちろんこれは極端な例ですが、実際、「将来英語を必要になるかもしれない」と漠然とした意識で学習をしていると起こりうることです。
そこでジェームスさんは、社会人が仕事で英語を使えるようになるには、メールの表現・同僚とのスモールトークで使う表現など自分が使う場面に合わせた学習をした方が使えるようになると書かれています。
他の例としては、「海外旅行で困らないようになりたい」という目標の場合、学ぶ必要があるのは買い物や移動の時に使う表現といった具合です。
私も氏の意見に賛成で、今英語学習で伸び悩みを感じている人は、「今自分にとって必要な英語」は何か考えて、具体的な目標を設定すると良いのではないかと思います。
当面、英語を仕事で使う必要がない場合は、オンライン英会話を受講し「レッスンを初めから終わりまで全て英語で受けられるようにする」という目標を設定してもよいと思います。
するとどんな表現を学べは良いか具体的になり、また習熟度もレッスンのたびに確認できるので、モチベーション維持にも繋がります。
レベルに合った教材選びを
「英字新聞や雑誌で多読をしても、自分のレベルに合っていなければ苦痛になるだけ」わからない単語だらけの英字新聞や雑誌を読んでも、単語の意味を調べることに時間がかかってしまい、非効率的。結局、面倒になってしまい、読むことをやめてしまうのがオチ。
そのため、日本語の解説がついているもの、日本の内容を扱っているのものを活用する、というのがジェームスさんのおすすすめ。
同様に、難しすぎるニュースの聞き流しや、闇雲に映画をたくさん見ることは英語力アップにつながらない。これは私も同意見です。
ただ少し意外だったのが、ジェームスさんは洋楽や洋画が英語学習の教材には不向きとしていることでした。
洋楽の歌詞は詩的で、日常会話で使うには不自然な表現が多く、学習教材として使うには効率が悪い。また自分なりの解釈で使おうとすると間違って使ってしまう危険性もあり。
というのが氏の意見。
また映画も作られたセリフで、ネイティブの自然な会話と言えない場合が多く、これまたそのままは使えないとのこと。
確かに日本の音楽や映画では「きみ」や「あなた」はよく出てきますが、実際の会話ではほとんど使うことはないですからね。
ただ私は洋楽を聴くのが好きで、歌詞を教材としてディクテーションをしています。今も継続中ですが、その数730曲!
最初の頃は、曲を聞き取って紙に書き、答え合わせが終わるまで1曲2時間ほどかかっていたのが、現在では15〜20分で終わるようになりました。
ディクテーションによって初めて知った表現は数知れませんし、"a"と"the"の聞き分けの精度も上がりました。
ただ、洋楽も洋画も教材としてではなく、楽しめるならOKというのがジェームスさんの意見。
洋楽で英語のリズムや感覚を培ったり、映画で英語圏の文化を学んだりするのは十分可能なので、自分が楽しめる範囲で上手に使うのは十分にアリとのことです。
英語に触れる回数(復習)が大事
「歳を取ると英語の習得は難しい」という説に対して、ジェームスさんは真っ向から反論されています。確かに脳の発達の関係もあり、子供のうちに英語を学んだ人に比べると発音の良さや吸収の早さは違いがありますが、大人になってから英語を学ぶ人のモチベーションの高さや背景知識の豊富さで英語を使えるようになった人をジェームスさんは見てこられたとのこと。
それから、人が1度覚えたことを忘れずにいられる時間を曲線グラフにした「エビングハウスの忘却曲線」。これによると人間は20分後には42%忘れ、1時間後には56%忘れ、1日後には74%忘れるというデータがあるそうです。
このことから、学んだことを長く覚えているためには、時間を空けずに復習することが大事とジェームスさんは説いています。
これは私自身も感じていて、NHKラジオ講座で英語学習をしていた頃は、1回の放送を必ず2回聴いていました。1回目を聴いた後、2回目を聴くのは大体1週間後。
このくらいの感覚をあけると記憶が薄れ始めるものの、がんばれば思い出せるくらいだったので、記憶を定着させるにはちょうど良かった気がします(あくまでも私個人の感覚です)。
この章を聴いていてふと、私のレッスンでももう少し復習の割合を増やすと良いかもしれないと思いました。
私は同じことを繰り返すとすぐに飽きてしまうので、レッスンでも新しいことをどんどん取り入れたくなってしまいます。
しかし、手を変え品を変え自然と復習させるようなレッスンができたら、今よりさらに生徒さんの力を伸ばしていけるのではないかと思いました。
今後、自分のレッスンでは復習の割合を増やしてみたいと思います。
まとめ
自分がどんな場面で英語を使いたいか、目標を明確にし、目的に合った教材を使って英語を地道に学ぶ。それがジェームスさんの提唱する英語勉強法。目標を明確にする方法、自分に合った教材のレベルが何か、どんな風に英語に触れる頻度を増やすことができるのか、具体的な内容はぜひ本書を読んで(聴いて)確認してみてください。
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