英作文指導のスペシャリスト鈴木健士 氏の『アメリカ人教授に学ぶ英文ライティングのメタモルフォーゼ』を読み終えました!
無生物主語の使い方を徹底的に解説し、「I + 動詞, so 〜」と単調になりがちな英作文をいかに英語らしい洗練された文章に仕上げるか、その方法を学ぶことができます。
私自身、英語講師として英検英作文を指導するためよくライティングをしていますが、本書を読みながら使える語彙・表現が増えている感覚がありました。
本書の特徴と素晴らしい点をまとめます!
*当記事は広告リンクを含みます。
ネイティブの書く洗練された英語の文章がどのように生み出されているのか、著者の鈴木健士氏(通称:すったけ氏)による解説で紐解かれていくというもの。
通翻訳者であり、英作文指導のスペシャリストであるすったけ氏が、英語発想の英作文の仕組みを丁寧にわかりやすく説明。
日本人英語学習者が書いてしまいがちな単調な英作文を、どのように書き換えれば洗練された英語らしい文章にできるのか、ビフォーアフター形式で見られるので学びが多いです。
特筆すべき点は、英字新聞や英語の雑誌・エッセイなど読む際に、本書で解説されている点を意識して読むと、自然とライティング力を上げることができることです。
この「リーディングをしながらライティング力を上げる」方法を学べるのが本書の一番の特徴であり、すごいところ。
例えば26ページの、主語に形容詞をつけるだけで名詞のカタマリを作ることができると解説した文章では、英語学習者がよく書きがちな、「〜なので」を "so" で繋ぐ英作文を書き換える方法を解説。
後半になってくると couldn't (〜できなかった) をbeyondやdefyを使って表現する方法(192ページ)、「〜が理由で...できなかった」という理由を表す表現として attributeの使い方を解説(202ページ)したり、どんどんレベルが上がっていきます。
さらに良い点は、単に英語表現の解説に終わらず、The Economist、The GuardianやThe New York Timesなど海外の様々な新聞の最近記事で実際に使われた文章も豊富に掲載されており、多くの書き手の文章も読むことができることです。
村上春樹やKazuo Ishiguroの書いた文学作品の英訳も取り上げられています。
またすったけ氏による英語と日本語のコラムもあり、読み応えがあります。
これだけ優れたライティング力を持つすったけ氏ですが、技巧に走ることのない自然体の文章は、読んでいて情報がするすると頭の中に入ってきます。個人的に好きですね。お手本にしています。
実は第1章で取り上げられているジェームス氏のエッセイ "An Unexpected Kindness" はジェームス氏のnoteかサイトで読んだ記憶があるのですが、すったけ氏の目を通して読むと、様々な技法や工夫で書かれているエッセイだということに気付かされました。
超一流の英語のプロがどのように英文を読んでいるのか、どの点を意識して読めば良いのか、丁寧な解説で英文の読み方が変わります。そして英文の理解も深まります。
この本を読んでいて、すったけ氏の講義を受けているような感覚になりました。
私は英語講師として、レッスンで英検の長文対策をすることがよくあります。
生徒さんと一緒に長文を読むとき、どのように解説をすれば、生徒さんの読解力を上げる手伝いができるか、今回この本を読んでいて、ヒントを得ました。
そのため英作文は一通り書けるけど、より洗練された文章が書けるようになりたい人、表現力を高めたい人向けの本です。
目安としては、英検準1級に挑戦する人、TOEICだと850点以上のレベルの人におすすめです。
また英作文指導の機会のある英語講師には強烈におすすめです!
私自身、この本を読みながら、レッスンで使う英検準1級の英作文を10本ほど書きましたが、読み進めるにつれて使える表現の選択肢が増えていく感覚がありました。
練習問題を解きながら丁寧に読んだわけではないのですが、効果が実感できました。そのため、英語講師はとにかく読むだけでも、英作文の指導に役立つ知識を得られるはずです。
読み進めながら、英作文指導に役立ちそうなところや、自分でも実際に使ってみたい箇所に付箋を貼りました。・・・ほとんどのページに付箋です。
この本は友人から誕生日にもらったギフトカードを使って買いました。今後の英作文指導に役立つ素晴らしい誕生日プレゼントになりました。
これから何度も読み返して、英作文指導のますますの向上を目指します!
▲なお、すったけ氏の大学入試英作文の対策本のレビューを以前書いたので、こちらもチェックしてみてください。
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無生物主語の使い方を徹底的に解説し、「I + 動詞, so 〜」と単調になりがちな英作文をいかに英語らしい洗練された文章に仕上げるか、その方法を学ぶことができます。
私自身、英語講師として英検英作文を指導するためよくライティングをしていますが、本書を読みながら使える語彙・表現が増えている感覚がありました。
本書の特徴と素晴らしい点をまとめます!
*当記事は広告リンクを含みます。
どんな本?
早稲田大学名誉教授ジェームス・M・バーダマン氏の書いた、300字程度のエッセイを徹底的に分析。ネイティブの書く洗練された英語の文章がどのように生み出されているのか、著者の鈴木健士氏(通称:すったけ氏)による解説で紐解かれていくというもの。
通翻訳者であり、英作文指導のスペシャリストであるすったけ氏が、英語発想の英作文の仕組みを丁寧にわかりやすく説明。
日本人英語学習者が書いてしまいがちな単調な英作文を、どのように書き換えれば洗練された英語らしい文章にできるのか、ビフォーアフター形式で見られるので学びが多いです。
洗練された英語発想の英作文力を身につけられます
どのような言い回しをすることで脱・日本語発想の英語が書けるようになるかを徹底的に解説した一冊。特筆すべき点は、英字新聞や英語の雑誌・エッセイなど読む際に、本書で解説されている点を意識して読むと、自然とライティング力を上げることができることです。
この「リーディングをしながらライティング力を上げる」方法を学べるのが本書の一番の特徴であり、すごいところ。
例えば26ページの、主語に形容詞をつけるだけで名詞のカタマリを作ることができると解説した文章では、英語学習者がよく書きがちな、「〜なので」を "so" で繋ぐ英作文を書き換える方法を解説。
"The system was new, so I was at first confused."→ "The new system confused me, (...)"という具合に短く、英語らしい無生物主語の文章を書く方法が学べます。
「システムが新しくなっていて最初は戸惑った(が...)
後半になってくると couldn't (〜できなかった) をbeyondやdefyを使って表現する方法(192ページ)、「〜が理由で...できなかった」という理由を表す表現として attributeの使い方を解説(202ページ)したり、どんどんレベルが上がっていきます。
さらに良い点は、単に英語表現の解説に終わらず、The Economist、The GuardianやThe New York Timesなど海外の様々な新聞の最近記事で実際に使われた文章も豊富に掲載されており、多くの書き手の文章も読むことができることです。
村上春樹やKazuo Ishiguroの書いた文学作品の英訳も取り上げられています。
またすったけ氏による英語と日本語のコラムもあり、読み応えがあります。
これだけ優れたライティング力を持つすったけ氏ですが、技巧に走ることのない自然体の文章は、読んでいて情報がするすると頭の中に入ってきます。個人的に好きですね。お手本にしています。
実は第1章で取り上げられているジェームス氏のエッセイ "An Unexpected Kindness" はジェームス氏のnoteかサイトで読んだ記憶があるのですが、すったけ氏の目を通して読むと、様々な技法や工夫で書かれているエッセイだということに気付かされました。
超一流の英語のプロがどのように英文を読んでいるのか、どの点を意識して読めば良いのか、丁寧な解説で英文の読み方が変わります。そして英文の理解も深まります。
この本を読んでいて、すったけ氏の講義を受けているような感覚になりました。
私は英語講師として、レッスンで英検の長文対策をすることがよくあります。
生徒さんと一緒に長文を読むとき、どのように解説をすれば、生徒さんの読解力を上げる手伝いができるか、今回この本を読んでいて、ヒントを得ました。
こんな人におすすめ!
この本に出てくる語彙は総じてレベルが高く、ネイティブが使う洗練された表現ばかりです。そのため英作文は一通り書けるけど、より洗練された文章が書けるようになりたい人、表現力を高めたい人向けの本です。
目安としては、英検準1級に挑戦する人、TOEICだと850点以上のレベルの人におすすめです。
また英作文指導の機会のある英語講師には強烈におすすめです!
私自身、この本を読みながら、レッスンで使う英検準1級の英作文を10本ほど書きましたが、読み進めるにつれて使える表現の選択肢が増えていく感覚がありました。
練習問題を解きながら丁寧に読んだわけではないのですが、効果が実感できました。そのため、英語講師はとにかく読むだけでも、英作文の指導に役立つ知識を得られるはずです。
まとめ
発売後すぐに購入して読み始めたのですが、少しずつ自分の理解を確かめながら丁寧に読み進めていたら、読了まで4ヶ月もかかってしまいました。それだけ内容が濃いです。読み進めながら、英作文指導に役立ちそうなところや、自分でも実際に使ってみたい箇所に付箋を貼りました。・・・ほとんどのページに付箋です。
この本は友人から誕生日にもらったギフトカードを使って買いました。今後の英作文指導に役立つ素晴らしい誕生日プレゼントになりました。
これから何度も読み返して、英作文指導のますますの向上を目指します!
▲なお、すったけ氏の大学入試英作文の対策本のレビューを以前書いたので、こちらもチェックしてみてください。
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